FPハム子のブログ

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FPの考察:なぜ会社はダメな管理職を「降格」しないのか。

FPハム子です。
興味深い記事を見つけたので、FPとしての考察を記事にしました。

 

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この記事は5年前の2016年3月に書かれたものですが、むしろそれより昔からある年功序列・終身雇用が令和の今でも残っていることを考えると、それに取って代わるのではなく新たな制度のひとつとしてこれから普及していくものと思います。

 

管理職を固定的・段階的な身分とせず『プロジェクトリーダー』に一貫して任期制とする

 

この形態の人事制度を導入できる職種はやや限られてしまいますが、それにより異業種からの転職や他部署への異動願いを志すきっかけの一つにもなりそうです。
自薦他薦は問わず、リーダー手当は大きい金額、任期という終わりが見える制度というのは、手当の部分を内申点に置き換えれば学級委員や生徒会のシステムにも似ています。
『終わりが見える』というのは、背負うもの・抱えるものが年とともに増える人間にとっては、限りある体力をペース配分するのに良いシステムです。

 

収入の平均値が安定せずライフハプニングに対応できない?

 

FPとして気になったのは、管理職という身分が固定されなくなることで毎年の収入のブレが起こることです。

年収の振り幅がかなり大きくなることが見込まれますので、ライフイベント上で大きな出費があった場合にタイミングが合わないと、家計がマイナスという事態に陥ってしまいます。


住宅ローンを組む際の審査では年収の申告がありますが、これも固定的でなくなる以上、ローン返済期間や金額の設定が不安定になります。

 

それから、老親を介護施設に入居させる必要が出てきた場合も身元引受人として経済状況の審査が必要です。
リーダー手当のある年収が高い時期に入居審査を合わせるために自宅介護を続けることで、その期間に収入が減ったり、キャリアを積めずリーダー昇進試験を受けられなくなり、家計が逼迫したまま行き詰まるといった状況も予想されます。

 

マイホームを買うときの頭金や初期費用、マイカーの買い換え、既に生まれている子どもの教育費や結婚資金といった出費については、事前に貯金しておいたり学資保険やジュニアNISAで賄うといった手段があります。
しかし、ライフイベントはあくまで計画であり、予期せぬことが起きる『イフハプニング』も人生では避けられません。
お金が必要になったから手当を目的にプロジェクトリーダーを志すというのは目的と手段のすり替えですから、この制度の本質から外れてしまいます。

 

だからと言ってこの制度の善し悪しを問うのはナンセンスですし、働き方のひとつとしてこれから普及していくことも見込めますから、FPとして考えるのはこのような人事制度にも対応できるライフプランニングを提案することです。

例えば、年収の振り幅が不安定でも最低限の一定収入がある訳ですから、無理にマイホームやマイカーを資産として持たずに賃貸やサブスクを利用して身軽でいるという生き方も選択できます。

これにより、自由なタイミングや得意な案件を選んで任期制のリーダー職を経験し、キャリアに繋げるという手段が取れるのは、それこそ管理職という身分に縛られずにできることです。

単身世帯か家族世帯か等でケースは千差万別ですが、お金の使い方はその人の価値観そのものですから、それを尊重しつつ取りうる手段を提案していけたらと思います。

 

経営者に必要な合理性について

 

ところで、この経営者の彼は試行錯誤ののち最終的にこの人事制度にたどり着いていますが、長いこと考え抜いた末にやっと人の感情に行き着くというあたりは、相当なサイコパスなのかなと感じました。
独立前に「上が入れ替わればうまくいく」という意見を役員から反対された際は「我慢しろということか」という自分自身の感情があったにも関わらずです。
優越感や劣等感、自尊心や承認欲求、肩書きへの執着は、人間である以上誰もが持つ当たり前の感情ですが、こういった他者の感情に疎いくらい合理的なほうが経営者には向いていますから、そんな彼あってこそ生まれた制度なのでしょう。
試行錯誤を経て導入した任期制であれば、それを補填する給与形態や福利厚生もそれなりに充実させていき、人の感情が会社に影響を及ぼさない経営ができるのだと思います。
そういった保証がない単なる任期制は名ばかり管理職ブラック企業の可能性が高そうですから、こうなるとFPとしてではなくいち個人として転職を勧めたいです。