FPハム子のブログ

2023年までにCFP6課目合格を目指すブログ

人生に老後がない生涯現役世代の資産形成

FPハム子です。

今日は所属しているFPスタディグループのオンライン勉強会がありました。

テーマは在職老齢年金で、話題としては「60歳定年後も働くならお給料があるんだから年金は減らすよ」というものでした。

 
ここで言う年金は繰上げ支給をすることではなく、『特別支給の老齢厚生年金』という下記の一定の年齢層のみが恩恵を受けられる仕組みを指します。

  • 男性:昭和36年4月1日以前に生まれた人
  • 女性:昭和41年4月1日以前に生まれた人

これは、年金支給開始年齢が60歳→65歳に引き上げられた昭和60年の法改正時に儲けられた段階的引き上げの制度です。

2022年4月には繰上げ支給年齢の上限が70歳→75歳に引き上げられますので、私達現役世代が60歳を過ぎる頃には、支給開始が遅れるどころか老後という概念すらない世の中になっているでしょう。

スタディグループの年齢層が高いためか、いま年金を受給する、贈与相続する、といったテーマが多いので、今日の内容も他人事すぎてあまりピンとこなかったです。

 

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さて、まともな支給が難しくなった公的年金の補填をiDeCoという名で民営化している訳ですので、悠々自適な老後は望めない生涯現役世代の資産形成はiDeCoやNISAでせめてもの非課税枠を利用したいところです。
もっとも、iDeCoの積み立てについてはあくまで課税の繰り延べにすぎないので、受け取り時にかかる所得税をうまく減らすテクニックも必要です。

 

iDeCo受取り時の所得分類は、一括受取りなら退職所得分割受取りなら公的年金扱いの雑所得です。

金融機関によっては一括と分割の併用も可能ですから、退職所得控除内に収まる分だけ一括受取りにして、残りは公的年金控除の枠内で分割受取りにすれば、繰り延べた所得税がかからずに受け取り切ることができます。

公的年金控除は65歳以上で控除額が上がるので、この枠もうまく利用したいところです。

なお、分割受け取りの場合は振込手数料が都度引かれるようですが、必要経費であって下手に課税されるよりはマシというのが私の所感です。

www.nta.go.jp

www.nta.go.jp

 

iDeCoのゴールはいくら積み立てればよいというより、積み立て時の所得控除による課税の繰り延べによる節税と、受け取り時の非課税枠の上手な利用だと思います。

 所得が増えるほど課税されるのは避けられないことですので、課税を納得したうえでiDeCoなり個人年金保険なりで資産を形成することもライフプランニングの手法として間違いではないでしょう。

 

一時期話題になった老後2,000万円問題がありましたが、生活費として使うために積み立てるのであれば貯めて終わりではありません。

いつから受け取っていくらずつ使い始めるか、他に継続的な所得や取り崩せる資産はあるか、様々な要素を考慮する必要があります。

そのためには、いつまで働けるかはもとより、公的年金の繰上げ・繰下げ支給による需給率の増減も考慮して、過不足を補う資産形成をすべきです。

 

参考までに、2022年4月の支給開始年齢引き上げを踏まえた公的年金の受給率を記載します。

  • 繰上げ受給 : 年金の減額率=一か月につき 0.4% ←現行の0.5%から0.1%緩和されます
  • 繰下げ受給 : 年金の増額率=一か月につき 0.7%

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厚労省資料

 

単純計算で、75歳まで支給を繰り下げると約1.8倍受給できることになります。

しかしながら、公的年金控除の枠を超えると所得税が課税されてしまいますから、増やしすぎにも注意が必要です。

繰上げ・繰下げは損得ではなく手段の違いですから、繰り上げることによって減額されても家計がマイナスにならなければ良いわけですし、増額目当てで繰下げする間に家計がマイナスになって更に余計な税金までかかったらそれこそお金と時間の無駄です。

フワッとした言い方ですが、増やす減らすではなく必要になったら受給するというスタンスであながち間違いないと思います。

 

受給できる金額の目安はねんきん定期便に記載されていますから、現在の年収と生活費をもとにして1年ごとに必要な収入の予算を決めれば、おのずと各所得の目安の金額が判明しますし、年金受給開始の目途もつきます。

何もずっと1社で週5日間8時間労働せずとも良いわけですし、所得の分類も一つに拘る必要はありません。

年金の繰下げ受給は老齢基礎年金だけを繰り下げることもできますので、65歳まではフルタイムで働き必要であればiDeCoを取り崩し、65歳からは勤務時間を減らして老齢厚生年金だけ先に受給し、いよいよ引退となったら老齢基礎年金も受給開始という手もありますね。

なお、先に申し上げた通りiDeCoの分割受取りは公的年金扱いなので、老齢基礎年金・老齢厚生年金とあわせて受給すると公的年金控除の枠を超えてしまう懸念があります。

自分のために貯めたお金で自分の首を絞めることにならないよう注意が必要です。

 

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人生を定年で区切って老後という肩書に縛られる時代は終わりました。

家族構成も雇用形態もお金の使い方も千差万別ですから、何が正解という決まりもありません。

毎日付ける家計簿を一か月で挫折するより、年単位で自分自身の家計の動きを把握するほうが、マクロ的な視点でライフプランニングができると思います。

日本FP協会では家計をサポートするツールを公開しているので、ぜひ使ってみてください。

www.jafp.or.jp